国際取引の最新事情と実務


第5回 三国間貿易における消費税

 先日、三国間貿易における仕入れ価格に消費税は含まれるのかという問い合わせがありました。ご依頼主のご了解を得ましたので、今回はその件についてご説明いたします。


事例:
  輸出者Aは日本のメーカーB社の空気清浄機をA社の顧客であるシンガポールのC社に輸出することになりました。
この空気清浄機は現在B社の子会社である台湾の工場で製造されています。
空気清浄機は三国間貿易として台湾から直接シンガポールのC社に出荷されますが、仕入れに関する決済は日本国内でB社とA社の間で邦貨により行われます。


この場合、このA社の仕入れ価格に消費税は含まれるのか?という内容です。


回答:
  課税の対象外となります。

消費税の課税対象は次の要件を満たす取引となります。
 1. 国内取引であること。
 2. 事業者が事業として行うものであること。
 3. 対価を得て行うものであること。
 4. 資産の譲渡、資産の貸付、役務の提供であること。


この事例ではA社は日本のB社と仕入れに関わる決済を日本国内で行なうので、一見すると国内取引に該当するように思われます。資産の譲渡又は貸付けが行われる際に、その資産が所在する場所が国内であれば、国内取引になります。
この事例の場合は、資産の所在する場所が台湾ですので、消費税の対象外、所謂「不課税取引」となります。


不課税取引と非課税取引の違いについても質問がありましたので、下記に説明致します。


不課税取引
  消費税の課税の対象は、国内において事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡等と輸入取引です。これに当たらない取引には消費税はかかりません。これを一般的に不課税取引といいます。

例えば、国外取引、対価を得て行うことに当たらない寄付や単なる贈与、出資に対する配当などがこれに当たります。

非課税取引
国内において事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡等であっても、課税対象になじまないことや社会政策的配慮から消費税を課税しない取引があります。これを非課税取引といいます。

例えば、土地、有価証券、商品券などの譲渡、預貯金の利子や社会保険医療などがこれに当たります。







この件でのお問い合わせは、有限会社 ワイ・エストレーディング 代表取締役 清水康男 殿に直接ご連絡をして頂くか、こちらのお問い合わせフォームをご利用下さい。


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