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今回は信用状取引におけるディスクレの対処方法について解説いたします。
信用状については第4回で概説しております。そこで今回は輸出者が買取銀行経由で呈示した書類に、信用状条件との間に不一致があった場合の対処の仕方について実務の面から解説いたします。
信用状取引は「厳密一致の原則」が基本になっています。従って信用状に記載されている条件と船積書類等買取書類に不一致があった場合、信用状発行銀行に荷為替手形を送付しても支払いが拒絶されます。
信用状を接受した際に信用状記載条件に矛盾があれば、第4回でご説明した通り、アメンドを提出して信用状条件を変更して貰うことが可能です。しかし今回の場合は信用状に記載されている条件通りでない書類が買取書類として信用状発行銀行に呈示されてしまった訳です。これは、支払い拒絶の要因となり、輸出者は代金の回収ができません。
この場合の対処の仕方は、一般的に次の二つの処置のいずれかによる必要があると言われています。
| 1. |
買取銀行に保証状(L/G・・・Letter of Gurantee)を差し入れて買取を行う。 |
| 2. |
ケーブルネゴによる買取を行う。 |
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上記1.のL/Gによる買取とは、信用状条件と買取書類の間に不一致があることを承知の上、「万一手形が不渡りになっても、輸出者がその不渡り手形を買い戻す。」と輸出者が確約した保証状を差し入れて買取りを行う方法です。
2.のケーブルネゴによる買取とは、買取銀行が発行銀行に対し、電信(ケーブル)でディスクレの内容を紹介し、不一致の書類が後日呈示されても、輸入決済に応じる旨の承諾回答を得て買取を行う方法です。
一般的にはディスクレが軽微な場合はL/Gを差し入れて買い取りを行うとされています。しかし軽微なディスクレとは一体何を基準に判断するのでしょうか?
買取を行う側の者が軽微と判断しても、輸入者若しくは発行銀行が必ずしも軽微と判断するとは限りません。更に、今日の様な経済情勢の中にあっては、「一旦は商品の買付けを計画した輸入者にとっても、市場の冷え込みで出来れば注文をキャンセルしたい」と考える輸入者も少なくありません。その際、輸出者から呈示されてきた買取書類に軽微なディスクレが発見されたら「これ幸い」とディスクレを理由に支払いを拒絶することができるのです。これはテクニカルアンペイド(Technical
Unpaid)と言われております。
信用状は取り消し不能が開設の条件になっています。従って一旦発行したL/Cは取り消しはできません。従って輸入者はL/Cを発行した以上、幾ら購入を予定した商品が不要になったとしても、その商品を購入する義務があります。
輸入者にとって、購入を差し控えようとするには、L/Cの「厳密一致」の原則を悪用して、テクニカルアンペイドに持っていこうとするケースが散見されます。
ですから、万一信用状条件と買取書類の間に不一致(ディスクレ)があった場合は必ずケーブルネゴで買取を行う様にお勧めします。ケーブルネゴでの買取りは前述の通り、そのディスクレがあっても決済に応ずるとの確約を得た上で行なうものだからです。
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