国際取引の最新事情と実務


第14回 国際取引におけるafter と fromの解釈について

 今回は荷為替信用状に関する統一規則の中から、用語の解釈について概説いたします。
期日を設定するために良く「船積み後7日以内」という表現が使われますが、これを英語で表現しますと、次のようになります。

Within 7days after the date of shipment. 或いは、Within 7days from the date of shipment.

どちらも船積み後7日以内と言っておりますが、起算日として船積み日が含まれるのか、或いは除外されているのかによって、7日目が1日違ってきます。そこで、荷為替信用状に関する統一規則(ICC Uniform Customs and Practice for Documentary Credits 600・・・・UCP600)では、Article 3 Interpretation(解釈)の項で次のように規定されています。

The words "to", "until", "till", "from" and "between" when used to determine a period of shipment include the date mentioned, and the words "before" and "after" exclude the date mentioned.

つまり、船積みの期間を決定するために用いられている場合はto, until, till, from及びbetweenは記載された日を含み、beforeとafterは記載された日を除外すると規定されています。ですから、afterは船積み日の翌日から起算して7日fromの場合は船積み日を含んだ当日から起算して7日となります。

但し、このUCP600は面白いことに、支払日を決定するために用いられている場合は、fromもafterも記載された日を除外すると規定されています。従ってfromとafterの起算日の設定の仕方が「船積み期間」と「支払い期間」で違ってくる事に充分注意を要します

ここで述べているfromとafterの解釈はあくまで、荷為替信用状に関する統一規則で規定されている解釈です。ですから信用状に関連しない、一般的な表現として用いる場合は解釈が異なり、fromは起算日が含まれ、afterは起算日が除外されると解釈される場合もあります。

従って、契約書等で期日を設定するためにfrom とかafterを使用する場合はその記載された日を含むのか除外するのかを必ず明示しておくことをお勧めします。約束期日が1日でもずれますと、特に信用状取引ではディスクレ(第12回で説明致しました)を誘引するもとになります。
信用状取引でなくとも、契約上期日履行が厳しく規定されている場合は契約不履行となります。期日設定に関る表現をあいまいにしておくと大変な問題に繋がりますので充分留意して下さい。

蛇足ですが、日本の民法では期間の初日は期間の日数に入れない「初日不算入の原則」があります。






この件でのお問い合わせは、有限会社 ワイ・エストレーディング 代表取締役 清水康男 殿に直接ご連絡をして頂くか、こちらのお問い合わせフォームをご利用下さい。


Copyright© hirakawa tax. All Rights Reserved.