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今回は英文契約書の決済条件として信用状による決済について、売り手側つまり輸出者側の立場に立って概説いたします。売り手ですから、信用状決済の場合では信用状による買取を行う受益者(Beneficiary)の立場になります。
信用状による決済を条件とする契約に於いては、主に次の要件を明確にしておく必要があります。
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1.信用状の開設時期 |
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2.信用状発行銀行のステイタス |
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3.信用状に既定される買取条件 |
ところが特にPurchase Order / Confirmation of Order などの形で売買契約を取り交わしている場合によく見られるのは、支払条件として、支払いは一覧払い荷為替手形付信用状による、
Payment shall be made by draft at sight under an Irrevocable Letter of
Credit.
とだけ規定されている場合が多く見受けられます。
中には、信用状の開設時期や、開設銀行のステイタスを記載した、
The payment shall be made by a draft at sight under the Letter of Credit
which shall be established within xx days after the execution of the Contract
by a first class international bank acceptable to the Seller.
と記述されている場合もあります。しかし殆どの場合、信用状に規定される買取条件を記載している例は余り見受けられません。信用状は代金支払者である買主(輸入者)が信用状の買取条件などを明記して、信用状発行銀行に発行依頼をして発行されるものです。
ですから、輸出者から特段の指示がない限り代金を支払う立場にある輸入者の判断で、買取条件が規定されてしまいます。
売主である輸出者はその信用状の買取条件に従って買取りを行い商品代金を回収するのが、信用状による代金回収の仕組みです。けれどもし買取条件の中で輸出者が買取出来ないような条件、或いは、輸出者が買取する上で極めて困難な状態が発生する様な条件が付けられていたらどうでしょうか?信用状の買取が出来ないと、代金の回収が出来ません。
実際に信用状を受領して信用状の条件をチェックして、「こんな条件が付けられている。」と輸出者が初めて知るケースがかなりあるようです。勿論、そのような場合はアメンド依頼を行い、条件を訂正して貰います。しかしアメンドをするに際してはアメンド料が発生しますし、アメンドされるまでに日数もかかります。
信用状とは「輸入者が輸入者の取引銀行である信用状発行銀行が商品代金の受取人である輸出者に対して、輸出者が信用状条件通りの書類を提示するのを条件に輸入者に代わって代金の支払を確約した保証状」という定義で広く理解されています。ですから、輸入者が意図的であるかないかに拘わらず、いたずらに輸出者の買取を困難にさせるような条件を信用状に設定すべきでないのは至極当然であります。
特に信用状中に規定されるDocuments required(要求書類)には充分注意を払う必要があります。これは輸出者が信用状に規定されている提示期間内に輸出者が準備する書類で、通常はB/L、インボイス、パッキングリストになります。
時たまこれらの書類以外の書類の提示が要求されます。それらが輸出者の手により準備・作成が出来る書類ならば良いのです。しかし輸出者が自身で準備や作成がし得ない、つまり輸入者が準備作成すべき書類が含まれる場合があります。
もしそのような書類の提示が義務付けられたら、輸出者は輸入者から期日内にきちんとその書類が届くのかが不明ですし、またその書類の記載内容が信用状で謳われている内容と一致しているかなどは、そもそも輸出者の管理外の書類です。そのような書類が要求書類の中にあると輸出者の買取に支障をきたします。そこで予めその様な書類を信用状の要求書類に含めないように契約の段階で明確にしておくのが、大変重要です。
信用状取引のトラブルの大部分は、実はここのDocuments required(要求書類)の詰めの甘さに起因すると言っても過言ではないでしょう。ですから、契約書ないしはConfirmation
of Order(注文請書) にLetter of CreditというArticleを設定し、信用状受益者の立場から信用状発行条件を事前に明確にしておく必要があります。
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