改正信託業法の施行について
2005年2月1日
平成16年12月30日から「信託業法」が施行されました。その特徴は二つあります。
T.受託可能財産の制限が撤廃され、特許権や著作権等の知的財産権も受託可能になりました。金融機関が営んでいた信託業に、金融機関以外の業種からも参入が出来ます。
U.信託契約代理店制度や信託受益権販売業者制度が設けられた為に、信託サービスの利用者の窓口が広がりました。
1.改正後の信託業、信託契約代理業、信託受益権販売業に付いて
1)信託業の定義
信託業とは「信託の引受けを行う営業」と定義され、内閣総理大臣の免許が必要です。
但し営もうとする信託業が「管理型信託業」の場合には、内閣総理大臣の登録(3年ごとの更新制)を受けて営業が出来ます。
「管理型信託業」とは、次の何れかに該当する信託の引受けだけを行う業務です。
@委託者又は委託者から指図の権限を受託した者だけの指図により、信託財産の管理又は
処分が行われる信託
A信託財産につき保存行為又は財産の性質を変えない範囲内の利用行為若しくは改良行為だけが行われる信託
また以下の信託業には、特別の取扱が為されます。
@グループ企業内の信託業
委託者、受託者及び受益者が同一の会社集団に属しているグループ企業内では、信託の受託者が内閣総理大臣に届出を行えば、免許又は登録を受けずに営業が出来ます。特に必要があると認められる場合の報告の求めや立入検査を除き、基本的に規制は課されません。
A承認TLO(Technology Licensing
Organization:技術移転機関)
「大学等技術移転促進法」に基づき主務大臣の承認を受けた技術移転機関(承認TLO)は、内閣総理大臣の登録を受ければ、免許を受けずに信託業を営めます。
承認TLOの登録拒否要件は、管理型信託業の登録拒否要件に準じます。また組織形態を株式会社に限定しないなど、管理型信託業の登録拒否要件の一部が緩和されています。
2)信託契約代理業の説明
「契約の締結の代理(信託会社又は外国信託会社を代理する場合に限ります。)又は媒介を行う営業」が信託契約代理業と定義され、内閣総理大臣の登録が必要です。信託契約代理店は、所属信託会社又は所属信託兼営金融機関のために信託契約代理業を営みます。
3)信託受益権販売業の説明
「信託の受益権(証券取引法第2条第1項に規定する有価証券に表示される権利及び同条第2項の規定により有価証券とみなされる権利を除く)の販売又はその代理若しくは媒介を行う営業」が、信託受益権販売業です。内閣総理大臣の登録を受ければ営めます。
2.信託業、信託契約代理業、信託受益権販売業の免許又は登録申請をする場合
1)免許又は登録の申請書は、金融庁、財務局(福岡財務支局及び沖縄総合事務局を含む。)又は財務事務所の何れかに対し提出する必要があります。
@信託業の免許
申請人の本店所在地を管轄する財務局(外国の法令に準拠し外国に於いて信託業を営む者が、日本国内に支店を設け信託業を営む場合の免許申請は金融庁宛)
A管理型信託業、承認TLO、信託契約代理業又は信託受益権販売業の登録
申請人の主たる営業所の所在地を管轄する財務局(主たる営業所の所在地が財務事務所の管轄区域内にある場合は財務事務所)
Bグループ企業内信託業の届出
届け出人の主たる営業所の所在地を管轄する財務局
2)手続と注意点
@申請に際し、信託業法施行規則に規定される様式に基づき申請書を作成する他、所要の添付書類が必要です。
A最低資本金規制(信託業:1億円、管理型信託業:5千万円)、営業開始前の営業保証金の供託義務(信託業:2千5百万円、管理型信託業、承認TLO及び信託受益権販売業:1千万円)等があります。
B信託契約代理業の登録申請に当たり、信託会社又は信託兼営金融機関との間で信託契約代理業に係る業務委託契約の事前締結が必要になります。
詳細の説明並びに申請書の雛形は下記のURLをご覧下さい。
金融庁の頁:「改正信託業法が施行されました」
http://www.fsa.go.jp/syouhi/syouhi/shintaku.html